
米農家×モデルのKOTA
地元塩沢でお米の魅力を伝える
近年、米農家の後継人問題が注視されている。そんな中、東京でモデルをしながら米農家をしている。
若くして米農家をするKOTAさんの想い、こだわりとは。最近、値上がりなどもある中でも、日常には不可欠な食品。普段、何となく当たり前に食べられているお米。しかし、そこには多くの努力とこだわりがあった。KOTAさんにとってのこだわりのお米とは何か。
その答えを探るべく、
私たちは2泊3日、KOTAさんの仕事に密着し、「KOTAさんにとってのお米とは」「今後何をしていきたいか」実際に現地に行って、農作業を見て、聞いて体感してきた。私たちの写真と動画で体感していっていただきたい。
Profile
KOTA / コウタ
モデル 兼 米農家
ユース・フードサポート代表。
東京でモデル活動をしながら、新潟県南魚沼市塩沢で米農家として活動。
現在は地元の新潟県南魚沼市にて南魚沼塩沢産コシヒカリ「AKATSUKI」を生産。
お米の魅力を知ってほしい
–KOTAさんの1日は早朝から始まる–

米作りは自然との対話
朝起きたらまずは田んぼを見に行くことから始まる。KOTAさんの田んぼは木が生い茂っている細い山道を抜けて、標高の高い場所に位置している。そこでお米は作られている。お米の成長する早さや水捌けなど細心の注意が必要となる。お米づくりは常に自然と隣り合わせだ。
地元–新潟県南魚沼市塩沢
初めてこの街に着いたときは自然が豊かでとてものどかな印象を受けた。見渡す限り田んぼと空が広がり、温かみを感じるそんな村だった。
KOTAさんの想いはここから始まった。
お米の魅力を伝える
日々の田んぼの管理から始まり、消費者への販促活動、
さらには地域のイベントへの参加をしている。
最近では、東京の人たちにも協力を得て販路を拡大し、地元のお米の魅力をより多くの人たちに知ってもらうための活動も行っている。


お米は地道にできている
お米の生産は常に高品質にするために努力を惜しまない。稲や土壌を見に行き、お米の状態を確認。
そして手作業で雑草を刈っている。とても地道な作業に見えるが、お米を作るのには必要不可欠なのだ。
「除草剤を撒いた方が楽ではないか」そう思ったが、雑草は土壌を支えている大事なものだそうだ。
お米はこうした地道な努力の積み重ねだ。


みんなが嫌いな雨もー味方ー
私たちにとっては雨はあまり好きではない。雨の日はテンションが下がるし、外に出かけたくない。
しかし、米農家は雨も味方にするのだ。晴れている日は日差しが強く、暑くなるため作業できる時間も短くなる。また田んぼの水が減ってしまうこともある。雨の日は日差しが少なく、雨によって温度も下がる絶好のタイミングだそうだ。そういう話を聞いていると私も雨が少し好きになった。

米作りはひとりじゃできない
南魚沼の村全体が一つとなり、他の米農家と共に手を取り合って、
私たち食卓にお米を届けてくれている。
私たちが普段食べているお米も簡単にできたものではない。
一粒一粒にこだわりや想いが宿っている。
当たり前ではないことを改めて感じた瞬間だった。
KOTAさんの想い
今後、「地元の南魚沼-塩沢-を盛り上げたい」という熱い想いがあった。今の若い世代にも米農家とお米の魅力を伝えるために活動をしている。そして米文化に新しい価値を見出し、塩沢から新しい光を当てていきたいと語っていた。
またこの活動を通じて、農業の可能性を広げ、未来へ繋げていくことを目指している。
この情熱と努力は農業の新たな可能性を切り拓いていくはずだ。
塩沢の絶景を見ながら一休み
KOTAさんの田んぼから見える景色は日頃の疲れを飛ばしてくれるほど絶景だった。
そこで地元で作られたお米でおにぎりを頂いた。ここまで美味しかったおにぎりは初めてだ。


私たちが塩沢を訪れたのは6月だった。夏の始まりで、昼間は暑く、梅雨の季節ということもあり、とてもジメジメしていた。この季節は田植えが行われていて、まだ稲が短かく、池のようなイメージがあったが、収穫の時期になると一面が黄金色になるらしい。また訪れてみたい街だ。


今回の取材で
お米作りは私たちの想像を超えるこだわりや想い、そして優しさが詰まっていた。普段当たり前のように食べていたお米にも感謝をしたいと気づかせてくれた。また村の人たちのつながりや協力があり、みんなで支え合っているところに感動した。
この想いに触れることができ、私たちの日常にもこだわりを感じることができ、少し豊かになった気がする。
「新潟県南魚沼市塩沢産コシヒカリ-AKATSUKI-」

暁-AKATSUKI -の想い
暁(AKATSUKI)というブランド名には、
「夜明け」という意味が込められている。
近年、お米の消費が減少している。また現代において、米農家の後継人不足が起きている。そんな中、若い世代にも米農家とお米の魅力を伝えるため、新しい価値を提供し、「お米の魅力に日を当てたい」という想いが込められている。
お米のこだわりとは
お米は新鮮なほど美味しい。新米の時期には箸に塩や味噌をつけるだけで、最高の贅沢品。
暁(AKATSUKI)のお米は真空パックにして新鮮さを保つことで美味しく食べることができる。
この多くの工夫からお米の魅力を最大限引き出している。
米農家の想い
暁(AKATSUKI)というブランド名には、「夜明け」という意味が込められている。近年、お米の消費が減少している。また現代において、米農家の後継人不足が起きている。そんな中、若い世代にも米農家とお米の魅力を伝えるため、新しい価値を提供し、「お米の魅力に日を当てたい」という想いが込められている。

-米農家の朝は早い-
KOTAさんの活動を撮影するために新潟県南魚沼市を訪れそこで多くの出会いがあった。
「お米」という存在がただの食材ではなく、地域全体のつながりを感じた時間だった。
普段何気なく口にするお米。その一粒一粒が、自然と向き合い、大切に育てられている。
田植えをしてからは、ほとんどが草を刈ることが中心になり、「終わりがない」と苦笑いで話されていて自然とのつながりを深く感じた。
除草剤をまけば、その苦労もなくなるのでは?と思いましたが、草の根が枯れ、土壌が崩れてしまい、水が漏れてしまうそうだ。お米作りがそこまで繊細なものだとは思わなかった。
その後、村を歩くと「おはようございます!」「昨日はありがとうございました!」と何気ないやりとりが、心が温まり、いかに地域全体のつながりの強さを感じた。
お米は1人では作ることができず、地域全体で支え合い、みんなの想いが詰まっている。決して当たり前ではないと感謝したい。
今回の取材でKOTAさんの熱い想いやこだわり、南魚沼市塩沢という村のつながりに触れて、お米文化に新たな光を当てているようだった。